スクワットは「最強」なのに、なぜ多くの人は痩せないのか
スクワットは筋トレの王道です。
脚・お尻・体幹といった大筋群を同時に使い、消費エネルギーも高く、ダイエットに最適とされています。
しかし現実には、
スクワットを毎日やっているのに痩せない
脚だけ太くなった
膝や腰が痛くなってやめた
結局続かなかった
という声が圧倒的に多いのも事実です。
結論から言えば、
スクワットが効かないのではなく、使い方を間違えている人が大多数なのです。
この記事では、
なぜスクワットで痩せない人が生まれるのか
痩せる人との決定的な違い
体型別・目的別の正しい使い方
続かない人ほど最初に整えるべき前提
を、現役パーソナルトレーナーの現場視点と科学的根拠をもとに解説します。

前提① スクワットは「やり方」より「体の条件」で結果が決まる

多くの記事はフォーム解説から始まりますが、
実はフォーム以前に「体の状態」で結果は大きく変わります。
例えば、
反り腰の人
骨盤前傾の人
股関節が硬い人
足首が動かない人
これらの人が同じフォームでスクワットを行うと、
太もも前に効きすぎる
腰に負担が集中する
お尻に入らない
可動域が取れない
という現象が起きやすくなります。
つまり、
👉 正しいフォーム ≠ 全員に正しいフォーム
という事実があります。
この個体差を無視したスクワット指導が、
「スクワットで痩せない人」を量産している最大の要因です。
前提② スクワットは「脂肪燃焼運動」ではない

スクワットは筋トレ(レジスタンス運動)であり、
脂肪を直接燃やす運動ではありません。
体脂肪の増減は、
✔ 総摂取エネルギー
✔ 消費エネルギー
✔ 筋量
✔ ホルモン環境
といった複合要因で決まることが、代謝研究で一貫して示されています。
Hallらの研究でも、体重変化はエネルギー収支で決まることが明確に示されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18460915/
つまり、
スクワット=痩せる
ではなく
スクワット=痩せやすい体を作る
という理解が、科学的に正しい位置づけです。
スクワットは
・筋量を増やす
・基礎代謝を高める
・エネルギー消費の土台を作る
という役割を担いますが、
それ単体で体脂肪を減らす運動ではありません。
この前提を誤解すると、
「スクワットだけやれば痩せる」
「有酸素はいらない」
「食事は気にしなくていい」
という思考に陥り、結果が出なくなります。
実際、運動のみで体脂肪を減らすには、
エネルギー収支の調整が不可欠であることも複数研究で示されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31105044/
前提③ 続かない人ほど「スクワットを選んでしまう」

これは心理行動学的にも非常に重要なポイントです。
スクワットは
✔ 道具がいらない
✔ 簡単そうに見える
✔ 有名で信頼感がある
✔ 効果がありそう
という理由から、初心者が最初に選びやすい種目です。
しかし実際には、
・動作が複雑
・正しいフォーム習得が難しい
・筋肉痛が強く出やすい
・成果が体感しにくい
という特徴があり、初心者にとって最も挫折しやすい種目の一つでもあります。
その結果、
続かない人ほど
→ スクワットを選び
→ うまくできず
→ 効果を感じられず
→ 筋トレ自体をやめる
という負のループに入りやすくなります。
問題はスクワットではなく、
「最初の種目選択」が間違っていることです。
スクワットは本来、
「基礎体力と動作理解がある人向け」の種目であり、
初心者のスタート地点としては最適とは言えません。
スクワットで痩せない人の共通点

現場で数多く見てきた「結果が出ない人」には、明確な共通パターンがあります。
✔ フォームだけを表面的に真似している
✔ 骨格・可動域・筋力差を無視している
✔ 食事内容が変わっていない
✔ 回数だけを増やして満足している
✔ 毎日行い、回復を考慮していない
これらはすべて、
スクワットを「運動」として消費しているだけで、
身体改変の刺激として使えていない状態です。
筋肉は
・適切な負荷
・適切な回復
・適切な栄養
が揃って初めて体脂肪減少に貢献します。
この条件が欠けると、スクワットは
「痩せる種目」ではなく
「疲れるだけの自己満足運動」
になります。
つまり問題はスクワットではなく、
スクワットの使い方そのものにあります。
体型別|スクワットの使い方
反り腰タイプ

太もも前に入りやすく、腰を痛めやすい。
まずは腹圧と骨盤ポジションの修正が最優先。
おすすめ
ヒップヒンジ練習
壁スクワット
猫背タイプ

体幹が使えず、膝主導になりやすい。
胸郭と背中の安定が必要。
おすすめ
ゴブレットスクワット
ボックススクワット
股関節が硬い人

可動域が取れず、効率が極端に落ちる。
おすすめ
ハーフスクワット
ワイドスタンス
ダイエット目的での正しいスクワット戦略

スクワット単体ではなく、
スクワット
+ 歩行や軽い有酸素
+ 食事管理
を組み合わせた時に、脂肪燃焼効率が最大化します。
推奨構成
週2〜3回スクワット
1回15〜20回 × 3セット
呼吸を止めずにテンポ重視
高重量よりも、
筋肉を長く使う
心拍数を上げる
フォームを崩さない
ことが重要です。
自宅でできるビギナースクワット3種
椅子スクワット

高齢者・初心者・膝不安がある人向け
座って立つ動作だけで十分効果あり
ゴブレットスクワット

体幹と姿勢が自然に整う
初心者に最も安全
HIITスクワット

20秒スクワット+10秒休憩×8セット
脂肪燃焼効率が非常に高い


科学的背景

複数の研究は一貫して、
「運動の種類そのもの」よりも「設計と継続性」が体脂肪減少を左右することを示しています。
🔬 エネルギー収支理論
Hallら(2019)は、体重変化は
摂取エネルギーと消費エネルギーの差で決定されることを示し、
特定の運動のみで脂肪が減るという考えを否定しています。
▶ Hall KD et al., 2019
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31105044/
🔬 レジスタンストレーニングと体組成
JISSNのレビューでは、筋トレは体脂肪率と除脂肪体重の改善に有効であるものの、
・負荷設定
・頻度
・栄養管理
が伴わなければ効果は限定的と結論づけられています。
▶ JISSN Review
https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-021-00443-7
🔬 代謝適応(Metabolic Adaptation)
Westerterpは、筋トレによる代謝向上は
刺激・回復・再刺激の循環が成立して初めて持続すると報告しています。
▶ Westerterp KR, 2004
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15212756/
🔬 運動継続と行動心理
WHOの身体活動レポートでは、
運動継続を決める最大因子は
・種目の優劣ではなく
・心理的ハードルと習慣化設計
であると結論づけられています。
▶ WHO Physical Activity Guidelines
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/physical-activity
統合的結論(研究が示す本質)
これらの研究が共通して示しているのは、
運動単体ではなく、
設計と継続が結果を決める
という事実です。
スクワットも例外ではなく、
「やるかどうか」よりも
「どう使うか、どう続けるか」
こそが成果を左右します。
まとめ|スクワットは「魔法」ではなく「設計ツール」

スクワットは、
痩せるための魔法の運動ではありません。
しかし、正しく設計すれば、
代謝を高め
姿勢を整え
体型を変え
運動習慣を定着させる
非常に強力な“身体設計ツール”になります。
スクワットで結果が出ないのは、
あなたの意志や努力が足りないからではありません。
設計と使い方が、たまたま合っていなかっただけです。
運動は「根性」で続けるものではなく、
「仕組み」で続けるもの。
スクワットも同じです。
正しい理解と設計があれば、
スクワットはあなたを裏切りません。
よくある質問(FAQ)
Q. スクワットは毎日やっていい?
A. 基本は週2〜3回が最適です。
筋肉はトレーニング中ではなく「回復中」に成長します。
毎日行うと回復不足により筋力低下・関節負担・代謝低下を招く可能性があります。
ダイエット目的でも、48〜72時間の回復を確保する方が結果は出やすくなります。
Q. 膝が痛い場合はどうすればいい?
A. フォーム以前に、可動域と体型特性の調整が必要です。
膝痛の多くは、
・股関節可動域不足
・足首の硬さ
・体幹不安定
が原因で起こります。
無理に深くしゃがむのではなく、可動域に合わせた浅めスクワットや種目変更が優先です。
Q. 何回やればいい?
A. 正しいフォームで15〜20回が目安です。
回数より重要なのは
・可動域
・姿勢保持
・筋肉の張力
です。
10回でもフォームが崩れれば効果は下がり、20回でも正確なら十分な刺激になります。
Q. スクワットだけで痩せますか?
A. 痩せやすい体は作れますが、食事管理との併用が必須です。
スクワットは
✔ 筋量維持
✔ 代謝環境改善
✔ インスリン感受性向上
に寄与しますが、
体脂肪減少そのものはエネルギー収支と食事設計で決まります。
参考文献・エビデンス
エネルギー収支と体脂肪変化
Hall KD et al.
Energy balance and body weight regulation: implications for obesity.
Am J Clin Nutr. 2012.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18460915/
Hall KD et al.
Ultra-processed diets cause excess calorie intake and weight gain.
Cell Metabolism, 2019.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31105044/
レジスタンストレーニングと体組成
Schoenfeld BJ et al.
Effects of resistance training frequency on muscular adaptations.
JISSN, 2016.
https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-016-0137-9
Antonio J et al.
Protein intake and body composition.
JISSN, 2021.
https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-021-00443-7
代謝適応・基礎代謝
Westerterp KR.
Physical activity and energy expenditure.
Physiol Behav. 2004.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15019986/
運動継続と行動心理学
World Health Organization (WHO)
Global Physical Activity Report 2022
https://www.who.int/publications/i/item/9789240059153
食物繊維・血糖・満腹感
NHANES dietary survey analysis
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7352522/
日本の公的基準
厚生労働省
日本人の食事摂取基準(2025年版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
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